「春」と「酸味」の関係

今日は春に摂りたい「味」について書いていきたいと思います。


春は、五臓(肝・心・脾・肺・腎)のうちの「肝」に不調がでやすいのですが、

この「肝」に入りやすい味があります。


それが「酸味」です。

中医学では五臓それぞれに入りやすい「味」がある、と考えるんですね。


このへんが少し独特で、薬膳らしいなぁと思います。


「肝」に入りやすいのが「酸味」。

「肝」に効いてくれる食材の効能を、しっかり「肝」に届けてくれるのが、「酸味」。


春には「肝」のケアをしてあげたいので、

「肝」の機能を調整する食材と、

それを「肝」に届けてくれる「酸味」を少し入れると良い、という風に考えます。


酸味の食材といえば、みかんやレモンなどの柑橘類、梅やトマトなど。

いちごやキウイなど、フルーツに多いですね。



ただし、この「酸味」の使い方にはポイントがあって、

摂りすぎは逆効果、ということ。


春は「肝」を調整するためにも「酸味」は摂っていきたいのですが、

その量には注意が必要なんです。


以前書いた通り、「肝」ってのびのびしたい臓なんですね。

押さえ込まれたりすると「肝」の調子は悪くなってしまいます。


で、そこに「酸味」が入りすぎると、「酸味」って”きゅっとひきしめる”ような効果を持つので、

それが、本来はのびのびとしたい「肝気」を阻んでしまうことがあるんです。


「肝気」を阻んでしまっては逆効果。


なので、「肝」のケアはしたいんだけど、「肝」の流れを阻んでしまわないように注意する。


適量の「酸味」を摂っていく、ということが大切です。



気温が上がるとからだの出入り口が緩み出すので、

そこから悪いもの(外邪)が入ってこないように、

”きゅっと閉じてあげる”ことも必要。


緩みすぎたときにはやはり「酸味」を使って引き締めるのが効果的です。


これは本当に、体質に合わせて、状態に合わせて摂っていくことがポイントになってきます。


ちなみに、

「酸味」は陰陽でいうなら「陰」に属する味です。


酸味の食材のすべてがそういうわけではないのですが、

どちらかというと「冷やす方向」に向きやすいです。


なので、もともと冷え性だったり、「冷え」の症状が気になってる方は

酸味は少なめに意識するのがオススメです。


逆に、もうなんだかイライラして頭から湯気が出ちゃうような、

からだの中で「熱っぽい感じ」があるなら「酸味」をうまく使えるといいかな、という印象です。


あとは素直に、「酸っぱいものが欲しいかどうか」という感覚に頼るのもひとつ。

「あんまり酸っぱいものは欲しくない」と感じるなら、そんなに頑張って摂る必要もないですし、

「なんだか無性に酸っぱいものが食べたい!」と思うときは、からだに合う可能性も。



人の「味覚」ってうまくできていて、

からだのバランスが摂れるものを自然と欲していたりします。





酸味の効能についてはこちらに書いています。





-----今日のまとめ-----

●「酸味」は「肝」に入りやすい味。

春先に乱れやすい「肝」をケアしてあげるために「酸味」を上手に使う

●「酸味」の摂りすぎに注意する。



(ぬか漬けもすっぱいですね〜)







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