【症状別】夏バテの養生

夏は元気に、おもいっきり夏を楽しみましょうね、ということも書いておりましたが、

一方で、毎年のように夏バテしてしまう…という方もいらっしゃいます。


からだが重だるい、しんどくて動けない、やる気が出ない、食欲も出ない・・・


夏バテ自体はいわゆる”病気”という感じではないのかもしれませんが、

他の不調も招きやすいので注意が必要です。


夏バテをおこしてしまいやすいからだの状態としては、


●からだの熱を冷やす力が落ちているタイプ(陰虚)

●からだに不要な水が溜まっているタイプ(湿因)

●エネルギーの元が不足しているタイプ(気虚)

などが考えられ、

こういった状態が組み合わさっていることも多いです。


●とにかく喉が渇く、暑くて、寝汗をかく、手足がほてる、のぼせやすい…など、

からだの熱がうまく外に出ていってくれてないようなら、(陰虚)

からだのからだの熱を冷ます「潤い」」を与えるものを取り入れてみてください。


♦からだの熱を冷ます潤いを補うもの(補陰・滋陰)

【芋類】長芋

【豆類】黒豆

【野菜】エリンギ、オクラ、きくらげ、人参

【果物】梨

【魚介】牡蠣、かに、くらげ、すっぽん、はまぐり、ぶり

【肉類】豚肉、豚の皮

【卵】鶏卵、卵黄

・・・など



●からだが重だるい、食欲がない、むくみ、便が軟らかい…など、

からだに余分な水が溜まっているようなら、(湿因)

からだの余分な水を外に出してくれるものを取り入れてみてください。


♦からだの余分な湿や水を外に出す食材(利水・利湿)

【穀類】大麦、はと麦

【豆類】小豆、黒豆、緑豆

【野菜】エンドウ豆、とうもろこし、枝豆、レタス、アスパラガス、空豆

【瓜類】きゅうり、冬瓜、メロン、すいか

【貝類】あさり、しじみ、はまぐり

・・・など



●疲れやすい、汗が出やすい、やる気が出ない…など、

エネルギーが不足しているようなら(気虚)

”気”を補えるものを取り入れてみてください。


♦気を補うもの(補気)

【穀類】【芋類】【豆類】

なつめ、枝豆、かぼちゃ、椎茸、とうもろこし、アボカド、はちみつ 

・・・など



---


からだが重だるいときは、余分な水がからだに溜まっている可能性が高いのですが、

これを栄養不足だと思って、スタミナをつけようとお肉や油っぽいものをたくさん食べると

かえって胃腸に負担がかかり、五臓の中の”脾”を傷めやすいので注意が必要です。


夏バテの多くは、水分代謝に関わる”脾”の機能が落ちていることも多いです。


”脾”に負担をかけないためのポイントのひとつは、


温かくてやわらかいものを、ゆっくり噛んで食べること。



”脾”をしっかり養うことで、からだの基本となる”気・血・水”が

スムーズに作り出されます。


無理をかけないようにしたいですね。


もし今バテ気味の方は、しっかりからだを休めるようにしてくださいね。








著書を出版しました。

こまさんちの薬膳教室

こころとからだと、 季節はひとつ。 こまさんちの 読むだけでわかる薬膳レッスン