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葛根湯の飲み方。

さて、風邪をひきやすい季節なので今日は漢方のお話を。「葛根湯」は風邪のひき始めによく効く漢方のひとつです。ドラッグストアに行けば大概おいていると思います。今日は葛根湯を飲むときに注意したいことを二つ書きます。ひとつめは、「葛根湯が効く風邪かどうか」見極めること。葛根湯が効く風邪は、「寒」によってもたらされた風邪。一言でいうと、「ガクガクブルブル」です。悪寒がして(汗はない)、関節がガクガクするような(首筋のうしろがこわばるような)感じ、鼻水や痰の色は透明~白色、比較的元気だけど「やばい!風邪かも!」みたいなときに効く漢方です。(そうではなくて、悪寒は少なくてとにかく喉の痛みがある、というような風邪(夏風邪に多いパターン)は「熱」による風邪の可能性が高いので、葛根湯は効いてくれないことが多いです。)これからの季節は比較的、葛根湯が活躍してくれるシーズンかな、という印象です。ちなみに葛根湯は、風邪のひき始め以外にも、肩こりや頭痛、じんましんや乳腺炎などにも使われます。続いてふたつめ、「葛根湯の正しい飲み方」。葛根湯はとにかく飲むタイミングが大事です。「ゾクッ」ときた!「ガクガクブルブル」が来た!きた!←この瞬間に飲むと◎です。とにかく早めに飲むことが大事なので、手元に置いておくのがポイントです。そして「温めて飲むこと」顆粒タイプのものであれば、お湯に溶いて飲む。ドリンクタイプのものは、注意書きに従って、別容器に移してレンジでチンするとか、なるべく温かくして飲みます。飲んだら「布団にくるまって汗が出るのを待つ」葛根湯を飲んで30分くらい布団にくるまってじっとしているのがベスト。そこで汗が出てきたらOKです。ちゃんとタイミングが合うと、この一回、30分ほどで治ってしまうこともあります。意外と短期決戦の薬なんですね。葛根湯は有名な漢方ですが、しっかり効果を引き出す飲み方は意外と知られていないので書いてみました^^葛根湯は常備薬だけどいまいち効果が感じられない、という方は以上の点も確認してみてくださいね。(通院中の方が葛根湯を飲みたい場合は、あらかじめドクターにも相談してくださいね)■メールレターをお届けしています。詳しくはこちら

潤いアップのホワイトレシピ

今日のテーマは秋の薬膳。季節が巡り、自然界でも様子は様変わりしていきますが、私たちのからだもその影響を受けていきます。夏の間に太陽の光をたっぷり浴びて成長した植物たちも秋になると熟して実をつけてまさに収穫の秋。実りの秋。青々とした葉っぱも次第に紅葉していきます。そしてその葉っぱたちも乾燥し、やがて落ち葉となる。その落ち葉が土の養分となって、また次の春に新しい芽を出していくのですが・・・私たちのからだにおいては、「カラカラに枯れないよう、注意が必要」ということ。自然界がどんどん”乾燥”していく影響を、やわらげてあげないといけません。なぜなら、からだの中に乾燥が起こってしまうと、例えば呼吸器系のトラブルが増えたり、皮膚や腸にも影響が及んでしまうから。空気が乾燥したことで、から咳が出たりのどが痛くなったり…ということ経験をされる方は多いかもしれません。これはしっかりと乾燥の影響を受けている証拠。皮膚の乾燥は美肌の大敵ですし、腸が乾燥するとお通じが悪くなってしまいます。こうやって、乾燥の影響は全身に現れてくるのですね。秋の薬膳のポイントは、乾燥が招くトラブルを防ぐこと。乾燥を”潤す”食材を取り入れていくことがポイントです^^滋陰・生津・潤肺などの効果を持つ、潤いを与えてくれる食材レンコン、山芋、長芋、キクラゲ、エリンギ、卵、アーモンド、銀杏、落花生、黒ごま・白ごま、豆腐、豆乳、はちみつ、かりん、柿、梨、りんご、イチジク・・・など秋に関係のある色は「白」だと言われているのですが(五行の考え方ですね)レンコン、山芋や長芋、白キクラゲ、エリンギ、梨、豆腐や豆乳など、やはり白い食材が多いんですよね。例外もあるのですが、覚えるときのヒントにしてみてくださいね。 この季節はとにかくのどがイガイガしたり痛みが出たりしやすいです。のどにオススメなのは梨や蜂蜜。梨は痰の多い咳やのどの痛みに効くと言われます。ただしからだを冷やすので過食は控えること。同じくのどを潤してくれる蜂蜜と一緒に煮詰めてみてもいいかもしれません。咳と言えば、大根を蜂蜜に漬けておく、「はちみつだいこん」も有名な民間療法のひとつ。角切りにした大根をひたひたになるくらいの蜂蜜で漬けて2〜3時間おき、上澄みをそのまま飲むか、お湯で割っていただきます。梨と柿をミキサーでジュースにするのも潤いアップにはもってこいですが、どちらもからだを冷やすので、しょうがの絞り汁をプラスしたり^^これは、からだは元気で、咽喉の症状だけが辛い人向けですかね。すりおろしたレンコンをお味噌汁に入れたり、長芋をすりおろして出汁で割ったり、”ホワイト”レシピが活躍してくれそうです^^ からだが乾燥すると、風邪などのウイルスに弱い状態になってしまいます。潤す食材を使いつつ、きのこ類などで免疫力を高めて過ごしていきましょう。もちろん睡眠不足にならないように、早寝早起きのリズムも心がけて。寒かった日はしっかり湯船に浸かって、1日の疲れを癒してくださいね。

天候が不安定なときにこそリズムを作る

9月に入ったとたん、気温がぐっと下がって突然秋が来た!と感じるほど。たとえば普段、窓を開けて寝ている方だと、急に気温が下がって入ってきた冷気によって体調を崩したり、ちょっとした変化がからだにも影響しやすい季節だと思います。パジャマやお布団は、今の季節に合ったものを選べているでしょうか。環境の変化に合わせて服装など身の回りの調節をしっかりしていけるといいですね。食べ物についても、季節の変化に合わせて食材を選んでいきたいところ。まだまだ暑い日もあるので、自分の体調に合わせて徐々に食材を変えていければと思います。例えば、からだに熱を残したまま秋に移ると、その熱によってからだの乾燥が進んでしまいます。クールダウンが必要であれば、夏野菜や果物などを上手く使ってでからだの熱をとってあげましょう。また、秋雨前線の影響で、からだに余分な水が溜まる感じがあれば、豆類などの水はけをよくしてくれる食材が活躍してくれます。瓜(ウリ)類も利水効果がありますが、瓜類はからだを冷やすものが多いです。からだに熱がこもっているかどうか同時に考えながら食材を選ぶようにしたいですね。秋は台風シーズンでもあります。気圧や気候の変化によって、精神的にも不安定になりやすい季節です。秋はどことなく寂しい気持ちになったり、感傷的になったりしやすい、という方も多いかもしれません。こういうときほど思いっきり泣ける映画を見たりして、そういう自分も楽しんじゃう!というのもひとつかもしれませんが、もともとナーバスになりやすかったり落ち込みやすい部分が気になっているなら、そっちにひっぱられすぎないように、しっかりと自分のリズムを作って、冬に備えていきたいですね。秋の養生は「早寝早起きをして精神の安定をはかり、神気を収斂して、肺気の清粛を保ち、冬に備える」とあります。前向きな気持ちで秋を過ごすためには、早寝早起きが大事だと考えます。夏の暑さを乗り切ってほっと一息つきたい気持ちもありますが、早寝早起きでしっかり生活のリズムを整えていきたいたいところ。正直なところ私も早起きは苦手なのですが、頑張りたいと思っています^^だって、毎日ごきげんに過ごしたいですから。天候が不安定なときこそ、自分のリズムを作るチャンスかも。実りの秋は、お米やお芋、きのこ類が一段と美味しくなる季節です。これらの食材はエネルギーの源である「気」を補ってくれるもの。「気」をしっかり補うことで、免疫力を高める効果が期待できます。雑穀類や豆類、いも類、きのこ類・・・秋の味覚を楽しみながら、免疫力も高めて、寒い季節に備えていきましょうね^^季節のメールレターを配信しています↓

夏を乗り切る献立術

本格的な夏の到来を感じる今日このごろ。1年で一番気温が上がる夏は、その暑さで体力が奪われがち。暑さの中でたくさんの汗をかくと、からだの潤い分を消耗し、汗と一緒に「気」も消耗すると考えます。しっかり夏の季節を乗り切るためには・からだの熱をとってくれるもの・からだの潤いを補ってくれるもの・汗と一緒に失われた「気」を補ってくれるものこれらの食材を取り入れていきたい季節です。♦からだの熱を取る、暑邪を取り除くもの(清熱・解暑)【穀類】小麦、はと麦【豆類】小豆、緑豆、豆腐【野菜】トマト、きゅうり、なす、へちま、冬瓜などのウリ類、アロエ、インゲン豆、ズッキーニ、みょうが、ごぼう、レタス、もやし、セロリ【果物】キウイ、すいか、すもも、パイナップル、梨、パイナップル、バナナ、メロン、バナナ、レモン【魚介】かに、海草類【飲料】プーアール茶、緑茶・・・など。 ♦︎潤いを補うもの(生津・止渇)【豆類】豆腐、豆乳【野菜】アスパラ、オリーブ、きゅうり、オクラ、きくらげ、トマト、梅【果物】キウイ、すいか、いちじく、桃、パイナップル、バナナ、メロン、ライチ【飲料】緑茶、牛乳・・・など。♦気を補うもの(補気)【穀類】、【芋類】、【豆類】なつめ、枝豆、かぼちゃ、椎茸、とうもろこし、アボカド・・・など。きゅうりやトマトなどの夏野菜は、からだの熱を取り、必要な潤い分を補いながら、余分な水を出してくれたり、とからだの水分のバランスをとってくれて、自然にクールダウンさせてくれる食材たち。旬の食材のパワーには本当にびっくりします^^ただし、夏でも一日中エアコンの効いた部屋で過ごしたり、もともと冷え性の方がこういった食材を摂り過ぎてしまうと冷えが進んでしまう可能性もあります。大事なことは、「自分のからだに合わせてあげること」体質やそのときの状態によっては、旬の食材に偏りすぎないことも大切です。夏の冷えについてはこちらにも書いています。